SEOの記事ライティングで気を付けていること11選
こんにちは!
株式会社エイチームライフデザインでSEOマーケティングを担当している野々川 陽介です。
突然ですが、記事を作成する際、ライターさんはどんなことに気を付けているんだろうかと気になりませんか。
今回は私が記事を書く際に個人的に気を付けていること、意識していることをいくつか紹介します。
細かくいくつか紹介しますが、全体を通じて言えることは次の3つです!
とにかくユーザーの立場になって悩んでいることを想像する
誤解を生まないわかりやすい文章を書く
ユーザーを再検索させない!
私はもともと紙媒体の取材記者として社会人生活を開始し、現在のエイチームライフデザインに転職して6年目になります。
記事の企画からライティングまで全て内製していた時期も長く、これまで様々な記事を書いてきました。
私は文章を書くことが好きです!
ただはじめから得意というわけではありませんでした。普段から本をよく読むわけでもありません。
色々と思考錯誤するうちに、”自分の型”を作り、調べた情報をパズルのピースのように型に当てはめていくことで、記事を書くことが徐々に楽しくなっていきました。
今回は、その私なりの”型”を紹介します。記事の企画段階から、実際のライティング、最後の仕上げまで、それぞれの段階に分けて紹介します。
「自分は文系じゃないから記事は苦手」「本をたくさん読んでるような、豊富な語彙がある人が得意なんでしょ?」と思っている人こそ読んで欲しいです。
記事を読んでライティングへの苦手意識を少しでも取り払ってくれると嬉しいです。
企画段階
まずは記事を書く前の企画部分です。
記事を書く前に「どんな記事にしたいか」「どんな人に読んでもらいたいか」を明確にすることから始めています。
私はこの企画に一番時間をかけています。
なぜなら記事のゴールが固まりきっていないと、記事の作成途中で「誰に向けて書いていたんだっけ?」「この記事のゴールってなんだっけ?」と目的を見失ってしまうことが多いからです。
企画段階が弱いと、筆の進み具合が遅くなってしまい、何度も書いては消しを繰り返してしまいます。
企画や記事のゴールをどこまで練られるかで記事の品質・筆の早さが決まると考えています。
それでは企画段階で特に意識している以下について、それぞれ紹介していきます。
ペルソナ像を徹底的に探る
”検索1位≠最適解”
下位ページも調べる
結論ファーストを意識する
それぞれ詳しく紹介していきます。
ペルソナ像を徹底的に探る
まずはどのような人に読んで欲しいか、ペルソナを徹底的に練ります。
ペルソナとは、どのような人物にむけてマーケティングを行うか、設定した人物像のことを指します。
”ターゲット”と異なる部分は、名前や年齢、居住地、職業や家族構成など、事細かに定める点です。
中でも私は居住地や職業、家族構成等はあまり重視していません。
それよりも、次のようなことを深く考えるようにしています。
前後でどのようなKWDを検索しているか
検索でどんな状態になりたいと考えているか
検索でどんな行動を起こせるようにしたいか
ペルソナを固めることで、検索KWDから見えないユーザーの悩みや解決させたい課題、理想としている状態などの輪郭が見えてきます。
記事は過不足なく情報を伝えてあげることが重要です。
情報が不足すると再検索をさせてしまいますし、過剰に書きすぎると「こんな情報は求めていない」と離脱させてしまうことにもなります。
”過不足なく”という線引きは非常に難しいです。ですが、ペルソナを徹底的に設計することで、理想に近づけることができます。
”検索1位 ≠ 最適解”
Googleの検索上位にいる記事は”ベター”であって、必ずしも”ベスト”ではないという、疑いの目も常に持つようにしています。
Googleの検索結果に上位表示される記事は、検索KWDの領域でindexされている記事の中から、Googleが良いと考える記事を表示させているに過ぎません。
つまり、相対的な評価に過ぎず、ユーザー・Googleが考える「本当に最高の記事」はまだ世の中に存在していないだけということはあり得ます。
とくに検索ボリュームが少なく、競合性の低いKWDの場合、多少の品質でも上位化できてしまうことがあります。
上位サイトを参考に記事を企画するところが多いため、”マネしてマネされて”が繰り返されると”多少の品質”にとどまった記事が検索結果に並んでいきます。
検索1位≠最適解の観点は競合を抜くための動きにも繋がります。
競合1位よりも良いコンテンツを作るためにはなにが足りていないのか、考えるクセ付けにもなります。
検索結果に表示されるコンテンツには常に疑いの目を向けるようにしましょう。
下位ページも調べる
検索上位だけ見るのではなく、下位のページもよく見るようにしています。
質の低いコンテンツをどのように治せば、質を改善できるか考えるクセがつくからです。
「検索上位を目指すのに、下位を見る意味あるの?」と思うかも知れませんが、とても大事な作業だと思っています。
Googleのアルゴリズムの仕組み上、上位にいる記事は上位にいる理由があるように、下位にいるのにはそれなりの理由があります。
私はその下位サイトを見て、次のようなことを考えます。
(コンテンツの中身以外にも、内部リンク・被リンク、ドメインの権威性など、サイト全体としての問題がある場合が多いですが…)
この記事が下位にいる原因は何か
自分がこのサイトのオーナーならこの記事ではどんな改修をするか
例えば「上位記事と比べて説明が浅くて意思決定に繋がらないな」とか「難しいテーマの記事なのに文字ばかりで分かりにくいな」とか、上位と下位を見比べると違いが見られることがあります。
下位に位置している理由を言語化することで、逆説的に自分が作成する記事で気を付けないといけないことが見えてきます。
結論ファースト
記事はできるだけ結論を上部、可能であればファーストビュー(FV)付近に記載できるようにしています。
読者はできるだけ時間をかけずに情報を得たいと思っていますが、FVはページの第一印象になります。
ページの顔とも言えるFV付近のリード文で、あってもなくても変わらない文章を書いていては非常にもったいないと思っています。
商品の特徴を紹介する記事であれば簡単な特徴リストを、なにかの方法を紹介する記事であれば箇条書きにした手順をFV付近で紹介したいです。
読者によってはFVで問題が解決されてしまい、ページ内の滞在時間や読了率は低下するかもしれません。ただし再検索させてしまったり、他サイトへ移ってしまうユーザーは減るはずです。
テキストライティング
企画が終わったら記事にしていきます。
記事を書く際は誤解を生まない分かりやすい文章を心掛けています。
その際意識していることは以下の通りです。
PREP法を用いる
簡潔な文章にする
一文一義
誤解を生まない文章(一義文)を心掛ける
指示語は使用しない
最低限、上記を意識できれば分かりやすい文章になっていくはずです。
それぞれ細かく紹介します。
PREP法を用いる
記事の見出し内の文章を作成する際は、文章作成術のひとつである「PREP法」を意識して書いています。
PREP法とは、1つの段落を「結論」「理由」「具体例」「結論」の流れで書く文章術のことです。
PREP法を使うことで、伝えたいことを端的に伝えることが可能になります。
たとえば「通勤・通学におすすめのバイク」について書く見出しがあった場合、PREP法を用いると以下の流れとなります。
P(結論):通勤・通学には125ccのバイクがおすすめです
R(理由):125ccのバイクは、400ccバイクのように車検等を受ける必要がなく、経済的だからです。
E(具体例):400CCのバイクの年間の維持費は〇円、一方125CCのバイクの年間の維持費は〇円です。
P(結論):125CCバイクは高速道路を走行できないというデメリットはありますが、用途を通勤・通学に限定するなら経済的でおすすめです。
PREP法を用いることで、主張が伝わりやすくなるほか、具体例もあるため理解がしやすくなります。
PREP法の他にもSDS法(要点⇒詳細⇒要点)、DESC法(描写⇒説明⇒提案⇒選択)など様々なフレームワークがあります。
自分に書きやすいフレームワークを見つけて、自分の型にするのも良いと思います。
簡潔な文章にする
文章を書く際は、”中学生でも理解できる文章”を意識しています。
分かりやすい文章はユーザーが読み進めやすいうえに、Googleにとってもコンテンツの理解が深まりやすいからです。
語彙レベルも難しいものを使いすぎるのではなく、簡単な言葉で分かりやすく伝えられるよう努めています。
とくに専門用語には注意しています。
少しでも分からないと感じさせてしまうと、読者は読む気を無くしてしまいます。
専門用語の解説はすぐに紹介してあげて、理解を促してあげるようにします。
KWDによっては専門語句が含まれる場合もありますが、「読者はこのKWDで検索しているんだからこれくらいは知っているだろう」という先入観は持たないようにしています。
可能な限り、想定した読者のリテラシーレベルに合わせて単語を使い分けたり、嚙み砕けた言い方をしたりするようにしています。
一文一義
長くなってしまった文章は、できるだけ区切るようにしています。
理想は一文一義(ひとつの文章につき、伝えたいことをひとつに留めること)です!
1文内に伝えたいことを含め過ぎてしまうと、読者は一文を読み終えるまでの間に、文章の理解が追い付来ません。結局何を伝えたいのかが分からなくなってしまいます。
「読みにくいな」と感じた文章は、2文、3文に分割できる場合が多いです。
次に長い文章の例を挙げてみます。
これは長すぎて結局週末の予定をどうするつもりなのかが伝わりにくくなっています。
改善するとしたら以下のような文章になります。
一つの文章につき、伝えたいことは一つに留めると、文章が読みやすくなります。
文章を書き上げた後に改めて読み返すと、分割できる文章がいくつも見つかることがあります。
書き上げた後は、時間をおいて改めて分かりにくい文章になってないか確認すると良いでしょう。
誤解を生まない文章(一義文)を心掛ける
文章を作成する際は、読み手によって解釈が分かれる多義文になっていないか慎重に考えます。
多義文とは2つ以上の解釈が考えられる文章のことです。反対に一通りの解釈で限定できる文章を一義文と言います。
多義文は読者に解釈の迷いを与えてしまい、ストレスを感じさせる要因になってしまいます。
例えば次の文は多義文です。
「忘年会の開催日は20日に変更になりました。」
シンプルな文章ですが、解釈は次の2通りに分かれます。
もともとの日程から開催日が20日になったんだな
日程変更を決めた日が20日で、開催日はまだ決まっていないのかな
①と②を見比べると、受け手に伝わった結果が大きく異なってしまっています。
「20日に」が「変更(した)」にかかるのか、「なりました」にかかるのかで、解釈が分かれるからです。
前後の文脈を読めば理解できる可能性があります。ただし1文で理解できない文章は優しい文章とは言えません。
誤解を防ぐためには以下のような文章にします。
18日に開催を予定していた忘年会は、20日開催に変更になりました。
20日に話し合いがあり、忘年会の開催日を変更することが決まりました。(開催日は未定です)
少し文章は長くなりますが、どちらも誤解が発生しにくい文章となっています。
このように気を付けていないと多義文は簡単に発生してしまいます。小さなことかも知れませんが、多義文の積み重ねが読者のストレスに繋がります。
スラスラと読み進められる文章は多義文が少ないことが多いです。
指示語は使用しない
「この」「あれ」「それ」のような指示語は極力使わないようにしています。
指示語がどの言葉を指しているのか、読者が混乱しやすくなってしまうからです。
またユーザー目線においても、前後の文脈を正しく理解していないと、十分に理解できません。
とくに流し読みをしているユーザーにとっては、指示語はストレスに感じてしまうことがあります。
例えば指示語によって誤解が生じやすい例文を紹介します。
”企画はプロジェクトチームによって進行されています。しかしこれにはまだ問題もあります。”
上記の例文の場合、問題があるのは「企画」についてなのか、「プロジェクトチーム」なのか、「進行」の具合なのか、何を指すのかが文章の中では判別ができません。
受け手によって解釈が変わってしまうことがあり、誤解を招く原因となります。
以下のように指示語を使わず表現するだけで誤解がなくなります。
”企画はプロジェクトチームによって進行されています。しかし企画の内容についてはまだ問題もあります。”
”企画はプロジェクトチームによって進行されています。しかしプロジェクトチームの体制についてはまだ問題もあります。”
”企画はプロジェクトチームによって進行されています。しかし進行のスケジュールについてはまだ問題もあります。”
指示語を使わないと文章が長くなり、少し回りくどい印象になってしまうかも知れません。
それでも誤解は読者にストレスを与えることになるため、指示語はできる限り使わないようにしています。
装飾・仕上げ
大筋のライティングができたら、最後により読みやすくするための装飾などにこだわっていきます。
より読みやすくするための工夫を紹介します。
テキストの「ハンバーガー」
見出しの中身はできるだけテキストだけにならないように気をつけています。
どれだけ分かりやすい文章を心掛けていても、テキストだけのブロックは読む気が削がれてしまうからです。
テキストだけにならないよう工夫する際によく使うものが、リストタグやtableタグ、図表などです。
見た目の変化がつくため、読者もリズムよく記事を読み進めることができます。
私は下のイメージ図のように、テキストの間にリストタグや図表を挟むようなイメージで構成させることが多いです。
勝手に『テキストハンバーガー』と名付けて読んでいます。
できるだけテキストだけで構成される見出し内をなくし、読んでもらいやすいように配慮しています。
tableの見せ方
比較の時などに使う表については、1セル辺りの文字数を極力少なくできるように配慮します。
1セル辺りの文字数が多すぎると、比較がうまくできず、返って読者に混乱を与えてしまいます。
また表自体も大きくなりすぎてしまうデメリットもあります。
次の表1と表2ではどちらが見やすいかは明らかですよね。
表1の方が表自体がすっきりして見やすいはずです。
比較表は、情報の書き並べにするのではなく、条件等をできるだけ揃えて、比較検討がしやすいように工夫します。
そもそも表は、わかりにくい情報を分かりやすく見比べられるようにしたものです。
セル内に文字数が多すぎる場合、書き手自身が上手く比較できていない場合が多いと思っています。
表を一旦作成した後は、これで十分な比較表になっているか再確認します。
「○○ 比較表」などで画像検索もして、もっと分かりやすい表の見せ方はないか検討することも多いです。
ここまで私が記事を書く際に気をつけていることの一部を紹介しました。
分量の都合上、一部の紹介に留めましたが、まだまだあります。
またエイチーム内には、自分のノウハウ・パターンを持ったSEOライターがたくさん在籍しています。
エイチームライフデザインのnoteでは、今回お伝えしたコンテンツマーケティングのほかにも、アドマーケティング、SNSマーケティング、ブランド戦略など、社内のノウハウや事例を紹介していきます。
ぜひエイチームライフデザインのnoteをフォロー頂けると幸いです。
また一緒に働いてくれる仲間も募集しています!
引き続きエイチームライフデザインのnoteをよろしくお願いいたします!