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Google広告「最適化案」のココがすごい。CVが112%改善した事例

はじめまして!株式会社エイチームライフデザインでWEBマーケティングを担当している目谷友花と申します。

今回はGoogle検索広告の「最適化案」の中で、「新しいキーワードを追加しましょう」を適用した時の振り返りを紹介します。

広告運用を担当している人は、日々CV数・CPA・ARPU等の指標を改善することに頭を悩ませているのではないでしょうか。

今回取り上げる「最適化案」は、アカウント改善に悩んでいる時にチラッと見てみると、案外ヒントを得られたりするものです。

最適化案は、すべてを適用すべきものだとは思いません。
サービスの事情や、運用の思惑の違いなどにより、適用できないケースの方が多いと思います。

ただもし「最適化案をずっと見ずに放置してしまっている…」というようなことがあれば、ぜひ最適化案を見てみるきっかけにしていただけたらと思います。

Google広告の「最適化案」とは?

Googleの最適化案とは、広告アカウントの改善をサポートするための専用セクションです。

Google広告の管理画面上で確認することができ、キャンペーンごとにカスタマイズされた改善案が表示されています。

最適化案の種類には、Google広告の新しい機能紹介や、予算を効率的に使うための入札単価・広告とアセットなどの改善案、アカウントに関する問題の修正案なども含まれます。

最適化案の種類の一例

・レスポンシブ検索広告を追加する
・目標コンバージョン単価を調整する
・新しいキーワードを追加する
・P-MAXキャンペーンを作成する
・各広告グループに広告を追加する

参考:Google広告 ヘルプ 最適化案について

今回は、数ある最適化案の種類の中でも「新しいキーワードを追加しましょう」という最適化案を実際に取り入れた事例を紹介します。

検証内容

最適化案の「新しいキーワードを追加しましょう」を適用

実施内容は以下の通りです。

  • 最適化案「新しいキーワードを追加しましょう」を適用

  • マッチタイプは「部分一致」

  • 最適化案で提案された全キーワードを適用したわけではなく、キーワードの検索意図と自社のサービスがマッチしそうなもののみをピックアップし適用

テスト対象キャンペーンの特徴は以下の通りです。

  • tCPA運用

  • キーワードの大半が部分一致

試すにあたり、まずは全体の影響が比較的小さいキャンペーンを対象としました。

検証結果

キーワード追加後3か月間分のデータをもとに、結果をまとめました。

結果:CV数112%改善

結論、CV数が112%改善されました!

「最適化案で追加した検索キーワード」から発生したCV数は、キャンペーン全体のCV数の17%を占める結果となりました。

ただし「検索語句」をベースに見ると、

「最適化案で追加した検索キーワード」によって実際に表示された「検索語句」の中には、以前から「別の検索キーワード」経由で表示されているものもありました。その検索語句の割合が全体の6%ほどを占めていました。

本施策による純増分のCV数を見るため、
「最適化案で追加した検索キーワード」から発生したCV数のうち、「以前から表示されていた検索語句」から発生したCV数(6%分)を除き集計すると、キャンペーン全体のCV数の11%を占める結果になりました。

改善率にすると、CV数112%改善!

またCPAは、最適化案で追加したキーワードの方が99%と、ほぼ横ばいという結果が出ています。

振り返り結果をもう少し詳しく深堀ります。

結果の詳細

  • 「他の検索語句」のCV比率が高い傾向

最適化案で追加したキーワード経由では、CVのうち「他の検索語句」に該当するCV比率が高い傾向となりました。

キャンペーン全体の「他の検索語句」のCV比率と比べ、約2倍ほどのCV比率となっています。

  • 品質スコアは「評価無し」の比率が高い傾向

追加キーワードの品質スコアは、「評価無し」の比率がキャンペーン全体の比率よりも高い結果となりました。

なかには品質スコアが高いキーワードも発掘できており、それらの表示回数・CV数が安定している傾向にありました。

「評価無し」「品質スコア5以下」のキーワードも存在していたため、配信後の精査は必要と考えます。

  • 検索語句ベースで深堀り

先ほども触れましたが、
「最適化案で追加した検索キーワード」により実際に表示された「検索語句」の中には、以前から「別の検索キーワード」経由で表示されているものも存在します。

以前から表示されている検索語句に絞って見ると、
今回キーワード追加後に、表示回数・クリック数・CV数が増加している傾向にありました。背景には「ページ最上部インプレッションの割合」の増加が伺えました。

ただし品質スコアが低いキーワードを筆頭に、キーワード追加直後は「ページ最上部インプレッションの割合」が上昇していても、その後下がっていくものも見られました。

まとめ・考察

結論、最適化案のキーワードは積極的に活用・追加してよいと思います。

以下の理由から、CV数の増加が期待できるためです。

  • 今まで表示されていなかった「検索語句」に配信を広げることができる

  • 以前から表示されていた「検索語句」でも上位表示ができるケースがある

運用者が思いつけなかった「新しいキーワード」のヒントを得られる機会にもなるため、見て損はないと思います。

ただし注意点もあると考えます。

  • 以前から表示されている検索語句が、新しいキーワード経由で表示されるケースがあります。⇒検索語句ベースでパフォーマンスが改善しているかを確認すべきです。

  • キーワード追加直後は、impシェアの上昇・表示回数の増加が見られた場合も、品質スコアが低くCVがつかなければ、表示回数・クリック数・CV数は減少する傾向にあります。
    ⇒適用直後の結果だけを見て検証するのではなく、1か月-3か月など長い目で見て検証することをおすすめします。

今回実際に追加したキーワードも、全てを残している訳ではありません。
当初追加したキーワードのうち、3分の2ほどは停止・削除しています。

最適化案を適用して終わり!ではなく、検証・メンテナンスができるとベストです。

ーー

今回はGoogle広告最適化案「新しいキーワードを追加しましょう」の振り返りにフォーカスしました。

最適化案を全て鵜吞みにするのは良くないですが、アカウント改善の参考になると思います。ぜひご自身のアカウントにどんな提案がきているか、見てみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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