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Googleの検索広告における画像表示オプションの改善事例

はじめまして!株式会社エイチームライフデザインでアドマーケティングを担当している川村 駿と申します。エイチームに新卒で入社して4年目を迎えます。

今回は、Google広告の検索キャンペーンで「画像表示オプション」の機能がリリースされた際に、社内で行ったテストについてご紹介いたします。国内では2020年春頃から順次利用できるようになった本機能ですが、リリース後にさまざまな画像を入れ替えながら効果検証をされた方も多いのではないでしょうか?

弊社も同様で、さまざまなテストを回しながら社内に知見を蓄積してきました。今回は、私の担当サービスの一つである結婚式場情報サイト「Hanayume(ハナユメ)」で行った施策結果を社内向けにメモしたものを一部編集してご紹介します。

Hanayume(ハナユメ)とは

Hanayume(ハナユメ)

弊社の提供するサービスであるHanayume(ハナユメ)とは「花嫁の理想を叶える結婚式場探し」をお手伝いするサービスです。

ウェブやアプリだけでなく、全国の主要都市にある「ハナユメウエディングデスク」とLINEやzoomを用いた「オンラインデスク」で、プロのアドバイザーがお客様の理想の式場探しをサポートしております。


対象の検索キーワード

今回のテストでは、「ブライダルフェア」という完全一致のキーワードを選定しました。ブライダルフェアとは、結婚式場を探すカップル向けの見学イベントのことで、実際の結婚式会場を見学したり試食やドレスの試着体験をすることができます。

ハナユメでは、結婚式場探しを始めるお客様のお力になるべく「ブライダルフェア」という検索キーワードに対してリスティング広告を出稿しています。今回は、このキーワードを対象とした画像表示オプションのテストをしました。

なお、今回のテストは広告文や掲載順位を固定し、できるだけ同一条件での比較になるように心掛けています。


今回用いた画像とその仮説

ブライダルフェアと検索するお客様の中には、「そもそもブライダルフェアってなんだろう?」といった情報収集層(検討層)と「自分に合ったブライダルフェアを予約したい」という顕在層が混在していると考えています。

そのため、ランディングページは、ブライダルフェアに関する情報提供をすると共に、お客様に合ったフェアが検索できるような設計になっています。

今回は、一定期間で4枚の画像表示オプションを同時に掲出し、それぞれのクリック率(CTR)がどのような結果になったかを検証しています。


エントリーNo.1「ブライダルフェアの風景写真」

1枚目は、「ブライダルフェアの風景写真」です。最もオーソドックスなチョイスと言えるのではないでしょうか。ランディングページのキービジュアルで用いている写真と整合性を持たせています。

仮説は、検索キーワードどおりのブライダルフェアの風景写真を掲出することで、お客様に対して検索意図にあったサイトだと認識して頂き、違和感なく広告をクリックしてもらえるのでは?というものです。


エントリーNo.2「お料理(肉とフォアグラ)が大きく映った写真」

2枚目は、「お料理(肉とフォアグラ)が大きく映った写真」です。ブライダルフェアでは、実際のお料理を試食できることをご存じないお客様も一定数いらっしゃいます。仮説としては、そのようなお客様に対して試食付きブライダルフェアに興味を持っていただくことで、クリックを促すことができるのではないか、と考えました。

必ずしも検索意図には合致した写真ではないものの、視覚的に意外性を感じていただくことで、クリックを促すことができるかも知れません。このような場合は、サイト流入後の離脱率やCVR等の指標も見る必要があると思いますが、今回はサイト内に「試食付きブライダルフェア」に関する情報を盛り込んだうえでテストを行っています。


エントリーNo.3「お料理(レア肉)の写真」

3枚目は、「お料理(レア肉)の写真」です。今回、テストをする中でエントリーNo.2の成果が良かったため、違った料理写真も入稿してみました。

画像における食べ物の占有率が異なり、No.3はSERPs上でかなり小さく掲出されることから、結果に違いが生じるのでは?という仮説で入稿しました。


エントリーNo.4「多幸感あふれる写真」

4枚目は、誰が見てもブライダルと分かる、「多幸感あふれる写真」です。エントリーNo.1からNo.3は、ある意味で"ブライダル感”が無い私服のカップルと料理の写真です。

お客様はリスティング広告をクリックする段階で、掲出される画像の細部まで見ているのでしょうか。もし、そうでない場合は、「ただのデート風景」や「お料理の写真」にしか見えない写真よりも、「ブーケを持ち、ドレスを着た花嫁」という一目でジャンル関連性が高いと分かる写真の方が良いかもしれない、という仮説です。

結果と考察

今回のテストでは、上記のような結果になりました。有意に最もCTRが高かったのは、「②肉とフォアグラが大きく映った写真」でした。また、最もCTRが低かったのは、意外にも「①ブライダルフェアの風景写真」となりました。

考察として、「画像表示オプションにおいては、必ずしも検索意図に沿っているクリエイティブのCTRが高いというわけではない」ということが言えるかも知れません。また、同じ料理画像でも、画像内に占めるお肉の割合が高いクリエイティブの方がSERPs上での視認性が高く、CTR向上に寄与していた可能性があります。

他にも「ブライダルフェアって試食もできるんだ(知らなかった!)」の気持ちを想起させている可能性もあります。

また、検索キーワードに最も合致した「①ブライダルフェアの風景写真」は最もCTRが低い結果となりました。無理に検索意図に沿わせようとするのではなく、検索面においては「目立つ」「直感的に気になる」「なんか関連してそう」を重視した方良いのかも知れませんね。

結果から得た学びの抽象度を上げることで、他サービスでも活かせる知見として蓄積します。例えば、弊社の運営する中古車一括査定サービス「ナビクル」の広告であれば、「査定中のイメージ写真」のよりも「車が大きく映った写真」や、もしかしたら「一括査定の結果、たくさんお金を得ている写真」が当たるかも知れません。

いかがでしょうか。今回は、日々の広告運用の中でも最も基本的な業務である「広告文の最適化」について記事にしてみました。私たち広告運用者は、このような正解がない小さな施策から大きな施策まで、日々PDCAを回しながら成果向上を目指しています。

また、エイチームライフデザインのnoteでは、コンテンツマーケ・アドマーケ・ブランディングデザインなどのノウハウや社内事例を紹介していますので、ぜひフォローやスキをいただけると幸いです(一緒に働ける仲間も募集しています🎉)

本記事をご覧いただきまして、ありがとうございました!

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